H-IIB4号機で打ち上げられ、ISSに接続していた「こうのとり」4号機が、9/5にISSから分離、放出され、
大気圏に再突入、燃えつきてミッション完了したそうだ。大気圏再突入時のデータを測定するための「i-Ball」も南太平洋で回収され、記録データの分析をしているらしい。JAXAのニュースリリースでは欠測があったようだが、それでも貴重な再突入のデータがまた得られたのだろう。
JAXAのwebサイトの
フォトライブラリに、宇宙空間の「こうのとり」の写真が何枚かある。これが中々素晴らしい。
8月9日の、それと分からない程度の弧を描いている輪郭の青い地球をバックに
ISSロボットアームに保持されている「こうのとり」の写真など、鳥肌モノだ。9月5日の、
ロボットアームから放出さた「こうのとり」の写真も、眼下に映る地球の雲の姿とのコントラストがすばらしい。単純に目を奪われてしまう。
さて、HTV4のミッションは成功したが、先月末のイプシロンロケット試験機の打ち上げ延期の件。なんだか、H-IIBの打ち上げ成功のときよりもメディアでの取り上げが顕著だったような気がする。失敗ではなく、問題検知での延期なのだが、色々な取り上げ方をされているようだ。関係者の胃の痛みたるや気の毒な程だろう。再設定の打ち上げ時には無事成功して欲しい。
しかしながら、打ち上げ中止の原因が気になるといえば気になる。ロケットと地上の監視システムの時計ズレのようなものが
原因らしいが、それが発生したことよりも、そういうことを考慮していなかったシステム設計が怖い。同時に電源ONしても部品ごとの起動時間のズレでまともに動かないことは起こりえる。そんな単純なことではないだろうが、そういう問題が起きない事をいかに検証するか、打ち上げ日までにデバッグを完遂して、今度こそ打ち上げに成功していただきたい。