ふと、現行チンク、その後ろにコーダトロンカ・テールのアルファロメオ・スパイダーが走っていた。しかも、スパイダーは天気がよいとはいえこの寒空に、ちゃんとフルオープンにしている。嬉しくなって、早速後ろに車線変更。まったく知らない人の珍しいクルマに、つい、ついていってしまう癖があるのだ。で、
「イタ車3台パレード」
と一人ニヤつきながら、悦に入っていたりした。
スパイダーのドライバーは、白髪混じりの初老の男性という感じだが、耳にピアス?などして、アルファに乗るチョイ悪オヤジというところ。いつものまにかニューチンクはいなくなっていたが、スパイダーはゆっくり走行車線を流しているので、ついて行く。
(中々良い感じ・・・)
僕は基本的にただ運転しているだけでも楽しいクチだが、イタ車乗りの端くれとして、他のイタ車と走れば、もっと楽しい。
スパイダーのペースに合わせて走っているので、ちらりとミラー越しに後ろを見たスパイダーのドライバーもコチラの意図を感じたようだった。
10分か20分か、追走していたろうか。ふと、流していたスパイダーが、前方に他車もないのに、車線変更。しかも左手を大きく上げて。
すかっと空いた前方と、横にどいたスパイダーを見て気がついた。
(この先の交差点で右折か・・・)
そして、しばらく追走を楽しんでいた僕に、別れの挨拶をしてくれたらしい。思わぬアクションに少なからず感激。
アクセルを踏み込んで、スパイダーを抜いて行く時、4速にシフトダウンしてエンジンを回してみた。僕なりの感謝の挨拶だが、myプントの静かな排気音で聞こえたかどうか。
はたして、スパイダーは次の信号で右折していった。
短い間のパレードランだったが、晴天とオープンのスパイダーのおかげで、存分に楽しむ事ができた。やはり、イタ車や旧車は良いなのものである。