
このPower Macのいかんともしがたいパワー不足については、以前のエントリーにも書いたけれど、デジカメデータのハンドリングがキツくなり、webの描画処理すら、以前のhtmlとは違ってflushだSSLだと色々な付加機能が増えてきて、その一方でPower Mac上で走るブラウザが開発されなくなってしまったこともあり、どうしようもない、ということで、買い替えた次第。
Power Mac内のデータ回収のため、LANでつないで、データをしこしこと移行させ、後はハードディスク内のデータを復旧できないように全消去して処分、という寸前まで来て、2年程そのままになっていた。というのも、やはり14年も使ってきて、愛着というか色々な思い出もあるので、データを消すのも忍びないと。
特に思い出すのは、結婚する前、賃貸の新居に自分だけ入って遠隔地にいる嫁さんと式の準備を進めている頃、家具の無いリビングフロアにMacを置いて、結婚披露宴での自己紹介状を手作りしていたこと。プロフィールや、ちょっとした写真を載せた4ページくらいの小冊子を、このMacで作っていた。
今は閉じてしまった個人サイト(アバルト自動車館)も、htmlを勉強しつつ、テキストエディタでしこしことタグを書いて作っていた。
このPower Mac、さすがにオリジナル状態で14年も使っていたのではなく、2000年にCPUとHDDを交換している。当時のweb日記を見ると、高速化に喜んでいる自分がいて、思わず苦笑。改善後のスペックを書いてみると、
・CPU=PPC7400(G4) 350MHz/512KB L2 cache (BUFFALO HG4-PM350LC)
・RAM=96MB
・HDD=13GB+ATA66PCI(TAXAN STF-F13G)

今は無き、7色林檎の輝くこのPower Mac。CPUやメモリーは、今からすれば信じられない数値だが、僕が購入したときのオリジナルのPM7600/132は、CPUがPPC604の132MHz、メモリーが32MBだったのだから、これでもかなりのパワーアップ。これで、GUIの優れるMac OS 8.6がちゃんと動いていて、パフォーマンスは当時としては十分だった。今のOS X(ウチのiMacはSnow Lepopard10.6.8)よりも、ファイル操作だけなら、OS8.6の方が僕は好きだ。
5年程前からデジカメや動画、ネットのデータ量が多くなって、操作がままならなくなり、上で書いたように2010年に更新を決意して今のiMacに買い替えた。
使わなくなっても、愛機だったMacなので手元に置いておきたいところなのだが、生憎と住環境がそれを許さない。更新してから丸2年経っても処分できなかったのだが、リビングの片隅に置かれて所在無さげにホコリをかぶっていた。GW中にロフトの他の古い荷物を処分するのを機に、このPower Macも処分する決心を固めた。
久々に立ち上げてみると、バックアップ電池はまだ大丈夫のようで、無事起動してくれた。Norton先生のWipeInfoで、ハードディスクの各パーティション内を全消去。空いたドライブにOS8.6を新規インストールして、さらに元々の起動ディスクも全消去した。これで、あとは、古物回収か粗大ゴミ回収に出すだけだ。
名残惜しくはあるが、思い出はデータの中に。さよなら、Power Mac 7600/132。
・・・いつ処分するかは、まだ決めてないけど。
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